ぐらぐらする永久歯の理由と対応
投稿日:2022年9月17日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日は永久歯がぐらぐらする場合と、それに対しての対応を説明したいと思います。
永久歯がぐらぐらする場合、以下の理由が考えられます。
1、生理的動揺(許容範囲内の正常なぐらぐら)
2、外傷
3、抜歯や外科処置
4、歯周病
5、根尖病巣(根っこの先の膿) です。 ではそれぞれの解説をしていきます。
1、生理的動揺
歯と骨の間には歯根膜と呼ばれるクッションがあります。噛む力が歯や骨にダイレクトに伝わるのを抑える役割があるのですが、それがあることでぐらぐらするのです。歯をつまんで揺らすと動いているのがわかると思います。 それが生理的動揺なのです。
抜ける前の乳歯や、生えたての永久歯は生理的動揺が大きくなるので不安に感じるかもれません。
生理的動揺は経過を見ます。ただし確実な診断は専門家に任せるのが確実だと思います。
2、外傷
歯をぶつけると先ほどの歯根膜が脱臼を起こします。
そうなるとぐらぐらが大きくなります。その場合の対応としては、ぐらぐらが落ち着くまでしばらくの期間、固定を行い経過を見ます。
ただし、根っこの状態が問題ないのかレントゲンで確認を行わなければなりません。
このように根っこが割れている場合もあります。
またぶつけた場合、時間差で神経が死んでしまう場合があったり、歯の内部が吸収してしまう場合もあるのでぐらぐらがおさまった後も経過観察が必要となります。
3、抜歯や外科処置
抜歯を行なった横の歯や、外科処置を行なった部分の歯は炎症反応を起こすため、動揺が激しくなります。しかし、時間が経つにつれぐらぐらはおさまってきます。
4、歯周病
歯周病は菌が骨に感染を起こし、歯茎が腫れるだけではなく骨を溶かしていきます。
そうなると土台がやわくなるのでぐらぐらしてきます。
歯周病は自覚症状がほとんどなく噛みにくいなどの違和感を起こした場合には既に手遅れという場合もあります。
そして一度、溶けた骨は基本的には二度と戻りません。
なので歯周病でぐらぐらしてしまった場合は歯周病をしっかり治した上で横の歯と固定を行うか、最悪抜歯となります。
ですので歯周病が進む前のケアがものすごく大切というわけです。
5、根尖病巣
神経が死んでしまうと、バイ菌が根っこの先にいきます。
そして根っこの先の骨が溶け、膿を作ります。保険の被せ物が合わなくなり間からばい菌が入って根っこの先に膿を作ることや、根っこの治療がうまくいかなければ一回治療した歯でも膿を作ることがあります。これがあるとすぐぐらぐらするわけではないですが、活発になった場合腫れたり痛みを起こすと共に、ぐらぐらが大きくなります。
この場合はしっかり根っこの治療を行うしかありません。
当院は保険でもマイクロスコープを用いて治療を行うので、お任せください!
歯が揺れてくると不安ですよね。 気になる方は歯医者さんに気軽にご相談ください。では
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