いびき治療(睡眠時無呼吸症候群)
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いびき(睡眠時無呼吸症候群)の治療も行っております
睡眠時のいびきを指摘されたことのある方やしっかりと睡眠を取っているのに疲労感を感じたり、日中に急な睡魔に襲われるという方は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。いぬい歯科クリニックでは、歯科的なアプローチによるいびき(睡眠時無呼吸症候群)の治療を実施しておりますので、症状に心当たりがある方はぜひ一度当院にて検査をお受けください。
命の危険もあるいびき(睡眠時無呼吸症候群)とは?
睡眠時に起こるいびきには、疲労や飲酒、鼻詰まり等が原因で一時的に生じる「単純性いびき」と閉塞性睡眠時無呼吸によって生じるいびきがあります。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に舌や軟口蓋の緩みによって喉や鼻などの気道が狭まったり、塞がれたりすることによって呼吸が何度も停止する病気です。
医学的には「7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上」または「1時間の睡眠中に無呼吸や低呼吸が5回以上」起こる状態を指します。
いびきだからといって軽視される方も多いと思いますが、無呼吸状態になると脳へ十分な酸素が供給されなくなるだけでなく、血液中の酸素飽和濃度が低下して、心臓の負担も大きくなるため、循環器系の病気のリスクも高くなってしまいます。
実際、睡眠時無呼吸症候群(SAS)については、これまで行われた様々な研究によって高血圧や糖尿病をはじめ、心疾患や脳卒中などのリスクが増大することが明らかになっています。
特に中等度~重度の睡眠時無呼吸症候群の場合の生存率は低くなり、治療を行わずに放置すると、5年後の死亡率は13%、8年後には死亡率37%にまでのぼるといわれています。
軽度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)でも多くの悪影響が予想されます
1時間に無呼吸・低呼吸が5回以上15回未満の場合は、軽度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)となります。軽度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)であっても、呼吸がきちんと行われないことによって自律神経が乱れ、交感神経が優位になるため、いびきや睡眠中の覚醒などの症状に加え、起床時の頭痛やお口の乾燥、噛み締めなどの症状が生じます。また、自律神経失調症のリスクを高めるため、注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)のセルフチェック
▼下記の症状に当てはまる方は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が高いといえます
- 睡眠中に大きないびきをかいていたり、指摘されたことがある
- 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘されたことがある
- 日中などに突然強い睡魔に襲われることがよくある
- 睡眠時間がきちんと確保しているのに、常に疲れている
- 常に倦怠感があり、やる気が出ない
- 睡眠時にトイレなどで目が覚めることが多い
- 起床時に喉が渇いている
- よく寝汗をかく
- 記憶力が低下したり、集中できない
睡眠時無呼吸症候群(SAS)になりやすいお口の状態について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠時に気道が狭まったり、塞がれたりすることによって起こります。気道が狭まったり、塞がれたりするほどんどの原因は「舌根沈下」で、仰向けになった際に軟口蓋や舌根(舌を動かす筋肉と脂肪のかたまり)が重力と筋肉の緩みによって喉に落ち込むことで気道が塞がれ、無呼吸や低呼吸になってしまいます。また、舌根沈下によって狭まった気道を空気が通る際に振動するため、いびきが起こります。
顎が小さい方は舌の位置が低く、さらに後方にあるため、仰向けになった際に舌根沈下が起こりやすい傾向にあります。また、下顎が後方に位置するような上顎前突(出っ歯)や過蓋咬合(深い咬み合わせ)、開咬(前歯が咬み合わない)などの歯並びや鼻閉によって口で呼吸する方も舌の位置が低いため、舌根沈下によって気道が塞がれやすいといえます。
飲酒・睡眠薬の服用・肥満などでも気道が塞がれる
歯並びなどの問題だけでなく、アルコールの摂取や睡眠薬の服用、肥満などが原因で気道が塞がれることもあります。
肥満傾向にある男性は特に上半身に脂肪がつきやすいため、喉や首周辺の脂肪で気道が狭まったり、塞がれたりすることによって無呼吸・低呼吸になりやすくなります。
歯科医院で実施する軽度~中等度の睡眠時無呼吸症候群の治療
重度の睡眠時無呼吸症候群については、睡眠時にCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)という機器を鼻に装着し、空気を送って気道が塞がれないようにすることで低呼吸・無呼吸を防止するのが一般的です。
一方、歯科医院で行う軽度~中等度の睡眠時無呼吸症候群の治療については、矯正治療による歯並びの改善や睡眠時に口腔内装置(マウスピース)を装着して気道を確保することで低呼吸・無呼吸を防止します。
※重度の方でCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を継続して使用できない場合に口腔内装置(マウスピース)を使用したり、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)と口腔内装置(マウスピース)を併用することによって空気圧を抑制することができます。
睡眠時無呼吸症候群の治療で使用する口腔内装置(マウスピース)
当院ではいびき(睡眠時無呼吸症候群)が生じる原因を見極め、口腔内装置(マウスピース)を用いて睡眠時の気道を拡げることによって、いびき(睡眠時無呼吸症候群)の緩和・改善を目指します。
いぬい歯科クリニックで使用する口腔内装置(マウスピース)は下記の2つとなります。
スリープスプリント(下顎前方誘導)
スリープスプリントは上下が一体となった口腔内装置(マウスピース)です。
スリープスプリントは下顎が約4~7㎜前方に出るように設計されています。
睡眠時に装着して下顎を前方に出すことによって舌根が引き上げられるため、気道が拡がっていびきや無呼吸・低呼吸の症状が緩和・改善されます。
※医療機関で「睡眠時無呼吸症候群」と診断された方は、診断書を持参いただければスリープスプリント(下顎前方誘導)を保険適用で製作することができます。
ソムノデント(下顎前方誘導)
ソムノデントは、患者さまの歯並びに合わせて自費診療で製作する上下分離型の口腔内装置(マウスピース)です。
ソムノデントを睡眠時に装着して後方に位置した下顎を前方へ誘導し、気道を拡げてあげることによっていびきや無呼吸・低呼吸の症状の緩和・改善します。
ソムノデントは上顎と下顎がそれぞれ分離しているため、装着時の異物感が抑えられるだけでなく、会話や飲食等も可能です。
※口腔内治療装置ソムノデントは、世界30カ国を超える国々でいびき・睡眠時無呼吸症候群に悩む約500,000人以上の患者さまが使用されています。
マウスピースを用いて睡眠時無呼吸症候群の症状を改善した症例
こちらの患者さまは睡眠時無呼吸症候群と診断されとのことで来院されました。保険にてマウスピースを作成し、症状の改善を目指します。
CT画像の比較
マウスピースをつけていない時とつけている時のCT画像です。マウスピースを着用することによって、気道が拡がっているのが確認できます。
年齢・性別 | 30代 男性 |
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治療期間 | 1週間 |
治療回数 | 2回 |
治療費 | 保険で6,000円(3割負担) ※ただし医科からの診断書が必要 |
リスク・注意点 | ・違和感が大きい ・噛み合わせが変わることがある |
吹田市千里山でいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療をご希望の方へ
いぬい歯科クリニックでは、様々な疾患リスクを高めたり、日常生活に様々な悪影響を及ぼしたりするいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療を行っております。歯科的なアプローチによって、睡眠時の気道を確保することによって症状の緩和・改善を目指します。吹田市千里山でいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療をご希望の方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。