うるさい子どものいびきの対処法は?
投稿日:2025年2月26日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日は子どものいびきの対処法について説明します。
子どもの「いびき」、放っておいて大丈夫?
「子どもがいびきをかいているけど、疲れているのかな?」と軽く考えていませんか?
実は、子どものいびきにはさまざまな原因があり、放置すると健康や成長に影響を及ぼすことがあります。特に、顎の成長が不十分な場合は注意が必要です。
子どものいびきの原因とは?
いびきは、大きく分けて「一時的ないびき」と「慢性的ないびき」に分類されます。
一時的ないびき
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風邪やアレルギー性鼻炎による鼻づまり
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疲労による筋肉の緩み
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体調不良による一時的な気道の狭窄
- 風邪や花粉症のときに悪化する場合はこれですね!
慢性的ないびき(要注意!)
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顎の成長不足(小顎・下顎の後退) → 舌の位置が安定せず、気道が狭くなる
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扁桃肥大・アデノイド肥大 → 喉の空間が狭まり、呼吸がしにくい
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口呼吸の習慣化 → 鼻ではなく口で呼吸するため、気道が狭まりやすい
これらは「お口ぽかん」をしてしまっていて口呼吸がメインとなってしまっているため、扁桃腺の腫れが治りにくくなっています。
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肥満 → 首回りの脂肪が気道を圧迫 顎に肉が乗っている場合は要注意です!
「顎の成長不足」がいびきの原因になる?
また肥満や扁桃肥大だけでなく、顎の成長が不十分なことも、いびきの原因になるのです!
顎の成長といびきの関係
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顎が小さいと、歯が並ぶスペースが不足し、歯並びが乱れる
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舌の位置が安定せず、喉の奥に沈み込みやすくなる(舌根沈下)
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その結果、気道が狭くなり、いびきをかきやすくなる
健康な睡眠をとるためには、「舌が正しい位置にあること」が重要です。正しい舌の位置とは、舌全体が上顎の天井にくっついている状態。
顎の成長がしっかりしていれば、舌の位置が安定し、口が自然に閉じて鼻呼吸ができます。しかし、顎が小さい子どもは、舌が喉の奥に落ち込みやすく、いびきをかくリスクが高まります。
こんないびきには注意!
特に、以下のようないびきの特徴がある場合は要注意です。
✅ やや高い音のいびき
✅ 無呼吸のあとにいびきをかく
✅ 毎晩いびきをかく
さらに、日中の様子もチェックしてみましょう。
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寝起きが悪い
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日中に強い眠気を感じる
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集中力が続かない
これらの症状がある場合は、「小児睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性も考えられます。
子どものいびきを改善するためにできること
✅ 寝る姿勢を工夫する
横向きに寝ることで、気道が確保しやすくなります。
✅ 鼻呼吸を習慣づける
口呼吸をしていると気道が狭まりやすいため、鼻呼吸の練習をしましょう。あいうべ体操なども効果的です。
✅ 顎の成長をサポートする
歯並びや顎の発育に問題がある場合は、歯科医に相談するのも良いでしょう。
✅ 耳鼻咽喉科を受診する
扁桃肥大やアデノイド肥大が疑われる場合は、専門医に診てもらうことをおすすめします。
これらを簡単に予防できる第一歩があります。それはお口にテープを貼って寝ることです。
成長過程の機能は使わないとどんどん衰えます。
鼻も使わないとどんどん鼻腔は狭くなるのです。
「口?普段開いてませんけど!?」 という親御さんがいてますが開いてますよ。(笑)
実は気づいている人は3割程度なのです。なので
このようなサージカルテープを寝てから寄せるように貼りましょう!
コスパ最強です!
あとはガム噛み、あいうべ体操もおすすめです!
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無呼吸症候群に要注意!
- 大人と子どもでは無呼吸症候群の基準が違います!
- それくらい子どもの睡眠にはシビアで大切なのです!
- 小児では、無呼吸時間が10秒に達しなくても2回分の呼吸停止があれば無呼吸と診断されます!
- 成人では、10秒以上の呼吸停止が1晩(7時間の睡眠中)に30回以上、または1時間に5回以上あるとされています。
重症度の分類
- 無呼吸症候群はAHI(無呼吸低呼吸指数)というものの数値が基準となります。
- 小児では、1〜5/hが軽症、5〜10が中等症、10〜が重症となります。
- 成人では、無呼吸低呼吸指数(AHI)が5~15を軽症、15~30を中等症、30以上を重症としております。
まとめ
子どものいびきは、単なる疲れではなく、「顎の成長不足」や「睡眠時無呼吸症候群」のサインであることもあります。特に、毎晩いびきをかいていたり、日中の眠気が強かったりする場合は、早めに専門医に相談しましょう。
お子さんの健康な成長のために、日々の睡眠の質をチェックしてみてくださいね!
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