乳歯のフィステルが治らないけど大丈夫?
投稿日:2023年11月7日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日は乳歯のフィステル (できもの)が治らないけど大丈夫?という疑問にお答えしたいと思います。
そもそもこれってなに?
そもそもフィステルというのは歯茎にできたできものです。
ニキビのようなものが大人にも子供にもできます。
これは根っこの先にばい菌がいくとそこで膿の袋を作るわけです。
それが外まで飛び出しているのがフィステルです。
なので原則、これができる原因の歯の神経は死んでいます。
乳歯にこれがよくできるわけですがじゃあいつそういったものができるのか?
乳歯にフィステルができるのはどんな時?
前歯をぶつけた後、神経が死んでしまったらできものができてしまいます。
また虫歯治療をした後、時間差で神経が死んでしまったらできものができます。
そして根っこの治療後、再発する可能性が永久歯より高いです。
乳歯は生え変わる際、大人の歯が下から出てきて乳歯の根っこを溶かすわけです。
なので溶かした根っこは穴だらけなので、ばい菌がまた貯まりやすいわけです。
また乳歯の根っこの治療は長さの測定器が正常に反応しないので、先まで緊密に根っこの治療もできません。
また歯が割れている時もフィステルができます。乳歯よりむしろ神経がない永久歯に多く見られます。
乳歯のフィステルが治らないけど大丈夫?
このような疑問をいただきます。
そろそろ大人の歯が迫ってきている場合は大丈夫です。
・前歯をぶつけて、それが3〜5歳とかであれば痛みが特になければ前歯の神経の治療を無理にする必要はないと思います。
・根っこの治療をしたけどすぐ腫れるという場合は(特に奥歯)、抜けるから基本は大丈夫ですが、根っこの治療をしっかりすれば出てくる可能性はかなり下がります。
通常、根管治療を行えば治りやすいですが乳歯は再発しやすいのです。生え変わるのがもう少し先になりそうであれば、また根っこの治療をした方がいいと思います。
放置したらダメなの?
波があるので、出たり引っ込んだりしますがそのままで完治するということは厳しいです。
ある時、すごい腫れたり痛みが出る場合があるので永久歯なら問答無用で治療が必要ですが
乳歯であれば生え変わったりもするので経過でもいいとは思います。
しかし奥歯とかであれば、生え変わるまで数年かかりそうなどであれば治療はした方がいいと思います。
しかも膿が溜まってしまうと通常より早く抜けてしまうこともあります。
自然に治る?
先ほども説明したように、出たり引っ込んだりします。
いつはれて、痛みが出るか?というのはいつ風邪を引くかというのと同じなのでなんとも言えませんが、免疫力が下がったら腫れやすいです。
永久歯に影響は?
あとは心配なことといえば永久歯に影響はあるのか?ということですよね。
もちろんあります!
大人の歯はフィステル(ばい菌)を避けようと生えてきます。
すると真下から生えてくるはずの永久歯が違うところから生えてくるわけです。
犬歯であれば八重歯になってしまいますね。
お子さんの歯茎にできものができるのは不安ですよね?
基本的には大丈夫ですが、噛んだら痛い場合もありますし、めっちゃ腫れる可能性もあるため、その可能性を下げたい場合は治療をする方がいいと思います。
では!
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